事業承継の３つの方法

事業承継には、親族への承継、従業員等への承継、外部の第3者への譲渡（Ｍ＆Ａ）
の３つの方法がありますが、三者三様のメリット・デメリットがあります。

親族への承継

＜メリット＞
1.あるゆる面で、心情的に受け入れやすい
2.相続による「財産権」の承継ができるので、コストが少なくて済む
<デメリット＞
1.心情に負けて、経営者としての資質がない後継者に任せてしまいがち
2.兄弟がいる場合など対立が生じやすい
3.最近は承継自体も多い

従業員等への承継

＜メリット＞
1.後継者候補の数は増える。
2.従業員以外に、同業他社からの採用や異業種からのヘッドハンティングも検討できる。
3.親族以外の従業員や役員への承継の場合には、安心感を得やすい。
<デメリット＞
1.従業員からの場合には、経営者としての資質が問題になる。
2.多くの場合、後継者候補には、承継する会社の株式を買取る資力がない。
3.現在の社長の個人保証が引き継げなかったり、銀行等の理解が得られない可能性が高い。

外部の第3者への譲渡

<メリット＞
1.より広い範囲からは適格な会社を選択できる。
2.現在の社長にとっては会社の売却で多額の現金を得られる可能性がある。
3.従業員にとっては、よりよい条件になる可能性もある。
<デメリット＞
1.売り手、買い手の双方の条件を満たす可能性は低い。
2.役員解任の可能性
3.仲介会社への報酬負担が少なくない。

2016/01/23 | 事業承継